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たくさんの爆発をありがとう。ぼくは天国にいるよ。クローゼット空間が傾いていく。クローゼットの中にコーギーコーギーも傾いていく。十分にふわふわ、コーギー

クローゼットに服を仕舞う女性の絵は印象派だった。様々な服がその絵に溶け込んでいる。水色と黄色のチェックのワンピース、ボアコート、朝顔の柄の着物、宇宙服、喪服、けばけばしいサリー。

「クローゼットの中の、ホルマリン漬けのぼくを返して」

「このクローゼットははじめから私のものだった」

なまずの神様を返して」

「あなたのものじゃないの」

「プラスチックの樹洞を返して」

「すべて窓の外にある」

ぼくはその絵をクローゼットに仕舞った。絵をくわえてコーギーはふわふわ溶けた。